令和6年度 学際共創プロジェクト【システムデザイン部門・環境イノベーション】
マルチモーダル大規模言語モデルのインフラ点検への展開
研究代表者: 鶴田 修一(産業科学研究所)
研究分担者: 王 博文(データビリティフロンティア機構)

研究の背景
近年、橋梁をはじめとする社会インフラの老朽化が急速に進んでおり、その維持管理の重要性が増しています。特に高度経済成長期に整備された多くの構造物が更新時期を迎えているため、点検業務のさらなる増加が予想されています。一方で、こうした点検業務を担う土木の専門家人材の不足が進み、従来の人手による点検や診断の継続が困難になりつつあります。
このような背景から、点検業務の効率化を目指したAI技術の活用が有効とされています。土木の専門家は、現場写真などの画像情報に加え、橋梁の構造や過去の点検記録など複数の情報を総合的に判断してインフラの健全性を診断しています。このような複雑な情報を処理するには、テキストデータと画像データを同時に扱えるマルチモーダル大規模言語モデル(Multimodal Large Language Models: MLLMs)が効果的であると考えられます。
研究の目的
本研究では、実用性の高いMLLMを研究・開発し、土木の専門家とも連携して、MLLMを組み込んだインフラ維持管理システムを実現することを目的とします。
本年度の成果について、詳しくは活動報告書(PDF)をご覧ください。