情報処理教育研究会の開催報告
情報処理教育研究会(第21回)
日 時 平成15年 3月13日(木) 15:00~17:30
場 所 サイバーメディアセンター豊中教育研究棟 第二教室
プログラム
- 1.「Vine Linux Educational Edition」(有限会社 VineCaves / 代表取締役社長 鈴木大輔氏)
2.「教育用計算機システムよもやま話」(東京大学 情報基盤センター / 安東孝二先生 他)
参加者 19名
次年度から情報教育システムに導入される、新しいLinux環境であるVine Linux
Educational Edition についての講演と、他の大学の教育用計算機システムの運用者の方を交えて、今後の大学の教育用計算機システムのありかたを議論していく、という形で開催しました。
Vine Linux Educational Edition
概 要
情報教育システムでは, Vine Linux のバージョンを2.6r1 ベースに上げ, アプリケーションの日本語化の強化や,
StarSuite などの利用可能なアプリケーションの充実をはかる予定です. そこに多大なる協力を戴いている
VineCaves の教育現場への取り組みなどを講演して戴く予定です。 |
情報教育システムでは、昨年度に導入時のTurboLinuxからVine Linux 2.1.5への更新を行ったところでしたが、今回さらに Vine Linux 2.6r1 をベースにした、Vine Linux Educational Edition(Vine Linux EE) への更新を行いました。
Vine Linux EE では、VineCaves 社という強力なサポート陣が控えていることから、運用サポートが充実することが期待されていました。
LinuxというUNIXベースのシステムは、本学の情報教育システムのような、大規模分散環境に非常に適しており、近年のブームにも乗り、デスクトップアプリケーションも徐々に充実してきていることもあり、運用を含めたサポートをしてくれる会社の出現は、非常に心強いところです。
特に、StarSuite への取り組みは、授業担当教官の先生方にも非常に期待が高く、さらには、他の大学に異動された非常勤の先生からも、活発な質問がでており、期待の高さを示していました。
教育用計算機システムよもやま話
概 要
教育用計算機システムの運用側からの視点と, 授業での利用者である教官の間で,
今後のシステ
ムのあり方などを, 他大学の状況なども交えつつ, BOF(Bird of Feather)形式で議論していきたい
と考えています。 |
東京大学 情報基盤センターの安東先生をお招きし、本学のシステムだけではなく、他の大学のシステムの例を挙げながら、話が進みました。本学は、Linuxを中心にしたシステムですが、東京大学は、Network
Computerと呼ばれる端末から、SolarisやWindowsのサーバ資源を使うという形のシステムであり、趣が異なるため、いろいろ比較が出来ました。
話題としては、
- ・教科「情報」が始まって、大学でのリテラシはどうなる
-偏向な学生が増える?
・高度な教育に向けての計算機システム
-コンテンツのマルチメディア化による計算機パワー・保存領域の増大
-計算サーバはまだ必要なのか?
・Windows vs Linux
-授業をやる上での良いところ・悪いところ
といったシステムに関する話から、
- ・サイバーメディアセンターの学内での位置付け
-情報メディア教育研究部門の役割
-学内の教育システムの情報基盤
・独立法人化の後の情報教育
といったところまで、幅広く議論が交わされました。
教科「情報」や、独立行政法人化といった、もう避けては通れないけど、どうなるか全く見えない改革の波の中、サイバーメディアセンターとして、計算機を使った教育に関する舵取りを期待されているのだなぁ、と感じました。
懇親会
豊中教育研究棟5Fフリーメディアスペースにて、懇親会を行いましたが、引続き活発な議論がなされていました。