「初心者が起こしやすい誤操作の原因に関する一考察」
~<コピー>についての日常的な認識~

長岡 千賀(大学院人間科学研究科 D2)
 パソコン熟達者が普段何気なく使っている「コピー&ペースト」の操作は、実は初心者にとっては思いのほか理解しにくい操作である。よくある初心者の間違った操作は、コピーしたい場所にカーソルを当てて「コピー」を選択することである。なぜこのような誤操作をするのか。おそらく原因は、パソコン用語の「コピー」という言葉にあると考えられる。日常生活で<コピーをとる>というときには、コピー機などで、元になる原稿の複写を1枚以上作る。これは目に見えるものを作る作業である。パソコンの用語で置き換えていうところの「コピー&ペースト」である。我々は日常的には<コピー>という言葉に対して、<目に見える形での複写>として解釈しているため、コピーしたい場所にカーソルを置いて「コピー」を選択という誤操作が生じるのではないか。しかもコピー機でのコピーはボタン1つでできるという認識もあって、(目に見える形で)複製するためにパソコン操作が2つも必要というのはなかなか理解に苦しむようである。コンピュータの用語は、我々の日常的な認識に一致していてほしい。「コピー」は「コピー元」で、「ペースト」は「コピー先」であってほしいと個人的に思う。

「情報活用基礎のTAを担当して」

テールンルアン ピヤ(大学院人間科学研究科 M2)

 私は新入生の情報活用基礎の授業のTAを勤めている。1年生だからといって、パソコン、インターネットがかなり普及している今日では全くコンピュータを使えない人はいないだろうと当初思った。しかし、はじめて本授業に行った時、文字の入力やマウスの動かし方がうまくできない学生は少なくなかった。これは私が新入生だった5年前はほとんど変わらなかった。コンピュータの利用率は急速に伸びているとはいえ、実際、コンピュータを慣れていない人がまだたくさんいることを実感した。コンピュータの適当な使い方を知ってもらうために、授業内容はデザインされていると思う。内容は基本的なことから少し高度なことまでカーバーしており、それ以上興味のある学生が自分でどのように調べるかを教師が助言するというところが評価できる。また、CMCのネットワークのOSがWINDOWS系ではなく LINUX系だから、学生がWINDOWS以外のOSを体験できることに意義がある。ただ、OSのように多くのアプリケーションも学生が外でいつも使っているのと違っている為、学生が使い方を混乱する可能性とそれらを勉強する意義を見失ってしまう可能性に留意しなければいけないと思う。

「情報活用基礎のTAを担当して」

笠木 理史(大学院人間科学研究科 M1)

 私が学部生だった4年前には、情教(当時)のマシンはまだNeXTだった。当然ながら情報活用基礎の講義もNeXTを使って受けた。したがって、私がちゃんと理解しているのはその当時の知識だけである(それにしたって怪しいものだ)。そんな人間が果たして現在のシステムで情報活用基礎のTAをちゃんとできるものかどうかお話をいただいた時は正直不安だったのだが、いざやってみるとどうにかなるもので、貴重な体験をさせていただいている。授業内容を見ていると、私が受講した頃に比べてワープロや表計算ソフトの使い方やプレゼンテーション実習などといったより実際的なものが増えているの が印象的だった。たとえ自宅や研究室で使うのがWindowsであっても、基礎的な知識を早いうちから学んでおくことで将来研究室に配属された際に大いに役立つだろうと思う。

「わからないことがあれば・・・」

舛田 文彦(大学院基礎工学研究科情報数理系専攻 M2)

 私が文学部の情報活用基礎のTAを通して考えさせられたことは、コンピュータを使える人とはどういう人かということです。人によって様々な考えがあると思いますが、一般にはコンピュータを使える人とは「インターネットを利用している人」、「ホームページを作っている人」、「表計算ソフトが使える人」などと考えている人が多いと思います。しかし私はTAとして文学部の情報活用基礎の授業に参加しましたが、授業で「表計算ソフトの演習」や「HTMLによるホームページの作成」があるにもかかわらず、私自身は表計算ソフトを使ったこともなければ自分のホームページを作ったこともありません。もちろんTAがみなそうではありませんが、私以外にもそのようなTAは実際にいます。 では私達TAと文学部の学生との違いは何かと言うと「わからないことを効率良く調べる能力」だと思います。もちろんコンピュータに関する知識や経験の差もあるでしょうが、コンピュータを使い始めたばかりの人でも、わからないことがあった時にどのように調べるのかというコツがわかればそれ以降の進歩に大きな差が出ると思います。そこでコンピュータ初心者を対象としている情報活用基礎では、検索エンジンのより詳しい使い方やコンピュータ初心者向けのホームページの紹介にもっと時間を割くべきだと思います。 「情報活用基礎のTAをして」 木谷 友哉(大学院情報科学研究科 M1) 今まで教わる立場から、TAと言えど教える側の立場に回ってみると、今まで気づかなかったことがいろいろ分かり、むしろ勉強になりました。授業を履修している1年生には、初めてコンピュータに触ったと言う人も多く、その無垢な反応がすごく新鮮でありました。授業内容は、必要にして十分な内容だったと思いますが、かなりのボリュームであったのではないかと思います。初心者には、なかなか盛りだくさんな内容だったかもしれませんが、具体的なアプリケーションの使い方より、コンピュータに親しんでくれればそれで十分だと思います。一度、慣れておけば、次回必要となった時にも「あっ、なんかこんなことやったことあるわ」とスムーズにコンピュータを使えるのではないでしょうか。 授業中では、全体的に飲み込みの早い学生が多く、質問過多でTAが困ってしまうという事態はほとんどありませんでした。が、前回の授業内容など、既に習った内容を申し訳なさそうに質問する学生も見受けられました。これは、遠慮せずに質問して欲しかったです。もしかしたら、「分からないけど前回の内容だし質問するのは止めておこう」と思った学生が多数いたかもしれません。でも、そこで聞いておかないと後々どんどん苦しくなって、結局、本人もTAも困ってしまいますから。しかし、自分が習っている立場なら、質問したかは疑問です。恥ずかしいし。ということで、TAをやる時は気軽に質問できる雰囲気を作れるようにしなければなぁと思いました。 現在、就職活動などでは、インターネットで申し込み、電子メールで情報を交換する、といったことが普通になってきています。今の1年生が就職するときにも、この授業の内容はきっと役に立ってくれると思います。ですから、「単位もらったー、でも、やったこと忘れたー」とならないように、普段からもコンピュータに親しんでくれることを期待しています。

「情報活用基礎のTAを担当して」

常村 和史 (大学院基礎工学研究科情報数理系専攻 M2)

 今年度初めて情報活用基礎のTAを担当させて頂き、それを通じて感じたことを述べたいと思います。 最初に感じたことは、コンピュータの操作に慣れていない学生が意外といるんだなぁということでした。もしかしたらOSがWindowsならみんなバリバリ使えるのかもしれませんが、最近では、インターネットやメール等は自宅でも普通に使っている人が大半なのではと思っていたので、最初の方の授業はTAとしての仕事はほとんどないんじゃないかと思っていました。しかし、いざ蓋を開けてみると、「大文字しか打てません」とか「画面がまっくらなんですけど」といった定番()の質問をされ、そういや自分も大学に入ったころはこんなんやったよなぁとちょっとひと安心しました。当然、中にはコンピュータの操作に慣れてるなぁと思った学生もいましたが、大学に入ったばかりの学生にはこういった授業は十分意義のあるものだと感じました。
 あと、サイバーメディアセンターの環境について感じたことですが、私が利用していたころよりずいぶんよくなっているなぁと思いました。5年前は頻繁にフリーズしていた印象があるのですが、私が担当した授業の時間帯でそういうトラブルに対する作業はほとんどありませんでした。また、インストールされているアプリケーションに関しても、Windowsっぽく使えるアプリケーションだったので、普段Windowsを使っている、あるいは、これから使っていくという学生に対しても非常によいのではないかと思いました。


 

  


徳永 拓之(基礎工学部 システム科学科 3年

 SAというのは普段どんなことをしているのかというと、ネットスケープがおかしくなって操作できなくなった時に再起動をしたり、設定がおかしくなった時に初期化をしたりしてします。たまにすごく忙しいです(主に昼休みが忙しいです)が、大抵の時は割とヒマにしているので、困ったことがあれば御気軽に玄関からちょっと入ったところの講師準備室まで来たり、ネットニュースに投稿していただけたら、と思います。