SX-5 のクロスコンパイルsxf90 コマンドについて
sxf90 コマンドでコンパイル・リンクし、生成された実行形式ファイルは、スーパーコンピュータSX-5上で実行します。
簡単なコンパイル・リンク
(コンパイル・リンク)
【実行例】
% sxf90 -o samp samp.f
オプション-o を省略するとa.out が実行形式ファイル名になります。
・ソースプログラムのデバッグ
【実行例】
% sxf90 -C debug samp.f
sxf90 コマンドでは-C debugオプションを指定することによりデバッグ機能を有効に利用することができます。
【実行例】
% sxf90 samp.f -lasl
オプション-l でライブラリを指定できます。
・ベクトル化
sxf90 コマンドでは既定値で最適化及びベクトル化機能を利用することができます。また、-C hopt オプションを利用すること
によって最適化及びベクトル化機能を最大限に利用することができ、-C vsafeの指定でベクトル化機能のみ、-C sopt の指定で最
適化機能のみ利用が可能です。
・リストの出力
【実行例】
% sxf90 -R5 samp.f
編集リストにベクトル化/並列化状況リストを出力したい場合は-R5 オプションを指定して下さい。
・並列化
(自動並列)
自動並列は、マイクロタスク機能を用いて行われます。
【実行例】
% sxf90 -P auto samp.f
(手動並列又は並列機能を用いた時のリンク時の指定)
【実行例】
% sxf90 -P multi samp.f
sxf90 コマンドでは-P auto オプションを指定することによりマイクロタスクによる自動並列処理機能を利用することができます。ただし、全てのサブルーチン単位、DOループが自動並列化を行って性能が上がるわけではなく、特定のルーチンのみ並列化を行う方が効果的な場合や自動では並列されない場合もあります。
この場合は手動で並列化を行うことになり、f90 コマンドでは-P multi オプションを指定し、自動並列機能を活かさずに並列処理機能を利用することができます。